これまでに、よく質問のあった事項について、まとめてみました。
1 Q 「意見の聴取」と「聴聞」はどう違うのですか。
A 「意見の聴取」も「聴聞」も行政手続法にいうところの「聴聞」に含まれます。
昭和49年12月11日に浦和地方裁判所において、「運転免許の取消処分に当たり、聴
聞を主宰した公安委員が事案に対する十分な理解を欠くまま実施した聴聞が違法」
とされたことから、各都道府県公安員会は「意見の聴取」と言う言葉を使うように
なりました。
2 Q 「意見の聴取通知書」が来たら、回答しなければいけないのですか。
A 回答しなければ停止90日以上、あるいは免許の取消が確定します。
3 Q 出頭を指定された日にどうしてもいけないのですが、どうすればいいのですか。
A 代理人制度があります。代理人は弁護士などの法曹資格は必要とされませんか
ら、誰でもいいのです。ただ、本人に代わって答えなければいけないので、事情の
よくわかっている人、あるいは、ある程度法律の知識のある人がいいでしょう。
当事務所では、代理人としての出席もお引き受けします。
4 Q 日本に来て7年になりますが、日本語に自信がなく、「意見の聴取」会場に一人で
行くのが不安です。どうすればいいのですか。
A 補佐人という制度があります。ご本人と一緒に出席して、聴聞官に対応します。
当事務所では、補佐人として職務もいたします。
5 Q 「意見の聴取」会場では、どういうことを聞かれますか。
A 違反の態様によって違いますが、例えば速度違反の場合は、
① 同乗者はいたのか
② その道路はいつも走っているのか
③ 仕事かプライベートか
④ どこへ行く途中だったのか
⑤ なぜスピードをだしたのか
⑥ 速度制限は知っていたのか
⑦ 刑事処分(検察庁の調べ)は終わっているのか
等です。
6 Q 意見の聴取に出頭すれば、必ず処分が軽減されますか。
A いいえ、むしろされない方が多いです。特に理由がないとだめです。
7 Q 特に理由とは具体的に言うと、どのようなものがありますか。
A 一般に言われているのが
ア 交通事故の被害の程度又は不注意の程度のいずれか一方が軽微であり、か
つ、その他にも危険性が低いと評価すべき事情がある場合
イ 違反行為の動機が、災害、急患往診、傷病人搬送その他やむを得ない事情に
よるものであり、かつ、危険性がより低いと認められる場合
ウ 違反行為等が他からの強制によるものなどやむを得ない事情によるものであ
り、危険性がより低いと認める場合
エ 被害者の年齢、健康状態等に特別な事情があるとき等同一原因の他の事故に
比べて被害結果を重大ならしめる他の事由が介在した場合であって、その他に
も危険性がより低いと評価すべき事情がある場合
オ 被害者が被処分者の家族又は親族であって、その他にも危険性がより低いと
評価すべき事情がある場合
カ 上記に掲げる場合のほか、危険性がより低いと評価すべき特段の事情があ
り、明らかに改善の可能性が期待できる場合
これらの他に、人命救助などで警察や消防から表彰状、あるいは感謝状をもらって
いる場合も処分軽減の理由になることもあります。
8 Q 車が運転できないと、仕事や生活に不便ではだめですか。
A まず駄目でしょうね、主宰者(公安委員会)に言わせれば、それならなぜ違反を
せず安全運転に心がけなかったのですか、というでしょうね。
9 Q 特に理由があるものとしては、どういうようなものがありますか。
A 一つの例として、お母様が施設に入所していて介助に行かなければならないが、
施設までの交通アクセスが不便で車がないと困ると言う事案がありました。
この場合ですと、まずお母様が施設に入ってという証明書、次に毎日のように介
助が必要だという施設の文書、交通アクセスについての説明書、あとお母様の嘆願
書、本人の上申書などが最低限必要です。
10Q 飲酒運転には、ほとんど軽減がないと聞いたのですが。
A はい。飲酒運転は軽減はむつかしいです。飲酒運転が悪いことだと分かっており
ながらするからです。
11Q 上申書作成を依頼する場合は早い方がいいのですか。
A もちろんです。違反が重なって心配な場合は、「累積点数等証明書」、「運転記
録証明書」を自動車安全センターあてに請求すれば教えてくれます。請求用の振込
み用紙は、警察署か交番に行けばもらえます。
12Q 貴所に相談するとして相談料は必要ですか。
A メール(syuusakukubo@gmail.com)による相談を原則としていますが、メールができない方もおられますので
携帯電話(090-3977-3648)でも可能としています。
相談料については、原則無料ですが、何回も続くようでした1回につき5000円
いただくことになっています。
13Q 実際お願いするとすれば、どのような流れになりますか。
A ①、②、③とあります。
①事故・違反の態様をお聞きします。詳細については、メール、FAXで送信して
いただきます。上申書、嘆願書作成では、50,000円いただ
くことになっており、送金されたことを確認してから着手し、上申書を
郵送いたします。
②事故の場合。上申書、嘆願書、その他有利な条件となる証明書についてご一緒
に検討して、
一件書類を作成し、それらを当事務所から依頼者様の名前で公安委員会あて送付し
ます。と言いますのも、聴聞時間は約15分くらいなので、持参しても聴聞官がゆ
っくり読めないので、あらかじめ送付しておきます。この場合の費用は70、00
0円で、送金されたのを確認してから着手します。
③代理あるいは補佐人として出席した場合は、旅費日当として必要経費をいた
だきます。②と併せますと80、000円プラス旅費日当などの必要経費
をいただくことになります。
14Q 代理や補佐人をお願いする場合は、どうすればよいのですか。
A 当事務所に申し出ていただいて、「意見の聴取通知書」の裏面にある「代理人資
格証明書」、「補佐人出頭許可書申請書」の欄に当職の氏名を書いて、警察本部運
転免許課に提出していただきます。
15Q 処分が軽減されなかった場合は、返金されるということはあるのですか。
A 当事務所としましても精いっぱいのことはやります。軽減については公安委員会
が決定することです。処分の軽減は難しいものがあり、処分の結果をみて返金とい
うことは、誠に申し訳ないのですがやっておりません。